2011年11月30日

捕まってみたら前科4犯



新聞販売店は慢性的に人手不足です。配達員の募集をしてもなかなか来てくれません。そんなとき専業員で働きたいという人から電話がありました。名前はKでした。
さっそく面接をしたのですが、現住所がよくわからない。知り合いのところに住まわせてもらっているという。免許証も持参していない。これはやばいかなと思ったが、こちらも人手が欲しいので、アパートを借り、そこに住んでもらい、専業員として働いてもらうことにした。

配達も集金もまじめにしていましたが、何かしっくりこないのです。それでも3ヶ月が過ぎましたが、事件はその月の月末に起きたのでした。

そのKが配達から帰って来ないのです。配達中に事故にでもあったのかと警察に電話をしてみたが、そのような事故はないという。

何気なく金庫を開けてみたのですが、今でも血の気が引いていったのを覚えています。なんと月末から集金した120万円がないのです。

「これはやられた」と思いました。すぐに警察に電話をし、事情を説明しました。鑑識も来て指紋も取っています。

事の経過は、一度配達に出たKが時間を見計らって戻り、金庫の金を持って逃走したということです。3ヶ月間この機会を伺っていたのです。

配達も途中までしかしていないので、読者からの電話が鳴りっぱなしですし、警察との対応もしなければなりません。もうムチャクチャです。

                       つづく

ラベル:新聞
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2011年11月22日

新聞社の経営不振




朝日新聞社が赤字転落というニュースが入ってきた。

朝日新聞社は、2012年3月期第2四半期決算短信を発表し、四半期純損益が19億7600万円の赤字に陥ったことを明らかにしました。
――――――――――
             売上高       営業損益       純損益
12年3月期(2Q) 2296億100万円  △1億700万円  △19億7600万円
前年同期     2287億6800万円  33億8100万円    2億7500万円
――――――――――

売上高は前年同期を上回ったものの、活字離れの影響や広告費の減少で厳しい環境が続いているほか、 建替関連損失引当金繰入額として43億6500万円の特別損失を計上したことなどから、営業損益・純損益とも前年同期に対し赤字転落となりました。

新聞社は各社とも購読者減少と広告費の減少に苦しんでいる。この先、回復する見込みはないだろう。それに忘れてならないのは、新聞社の社員は一般に比べてかなりの高給取りである。朝日新聞社などは、平均41.8歳で平均年収が1,328万円にもなる。

新聞社によって異なると思うが、新聞社は組合が強いところが多い。このようなことも高給になる要因かもしれない。

それにしても、新聞販売店と新聞社では天と地ほどの差がある。新聞社には一流大学を出て入社するのだから、それも仕方ないかもしれない。

朝日新聞などは経営体質がしっかりしているので心配はないが、一度倒産している毎日新聞などは、倒産の噂が絶えない。

新聞社が倒産する時代も遠くないかもしれない。そうなれば毎日新聞が最初になるだろう。
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2011年11月21日

新聞業界の闇




これは何と言っても「押し紙」であろう。昨今、ネットで「押し紙」を検索すると数えきれないくらいのブログやホームページが出てくる。一昔前では考えられないことだ。

ジャーナリストの黒藪 哲哉氏のおかげで、押し紙裁判などの情報も豊富に得ることができる。

近々、元毎日新聞の販売店を50年経営された高屋肇(タカヤハジメ)氏の著書が出版される。題名がまたすごい「闇の新聞裏面史」だ。発行本社と押し紙裁判を争った方である。




毎日新聞にとって功績のあった方が、押し紙裁判を提起し、業界の闇の部分を暴露する。いったい何がそうさせたのか?興味深い。ぜひ、一読しようと思う。

それにしても新聞の「押し紙」とは根が深い問題である。大昔からある慣習みたいなものだが、スポンサーにとっては詐欺にあっているようなものだからだ。

紙面広告や折込チラシは、新聞の購読者の目に触れて、はじめて価値がある。逆に言えば、購読者の目に触れなければ、何の意味もない。

実際には、販売店には読者に届かない新聞が溢れ、折込チラシは大量に捨てられている。本当の新聞購読者の部数と発行部数の間に開きがあるので、このような事が起こるのだが、これは新聞業界以外の人には、理解し難いのではないだろうか?

新聞業界に携わる者として心苦しい限りだ。
ラベル:押し紙
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2011年11月17日

新聞販売店の末路




長年、新聞販売店を経営していると、同業者でもいろんな人と知り合いになる。他紙の人でも同じ区域であれば顔見知りになる。日頃はライバル関係だが、会合などで酒の席にでもなれば、愚痴を言い合ったりもする。

これが同じ系列の販売店だと、日ごろから付き合いがある。

新聞販売店が辞める理由は、自廃と改廃しかない。自廃の場合は、年齢的なものなどだが、改廃の場合は、ほとんどが本社への納金(仕入れ代金の支払い)が滞った場合だ。

なぜ、そのようなことになるかは、様々な理由があるので、ここで述べることはしないが、他紙にせよ同系列にせよ、販売店が改廃になったと聞くのはつらいことだ。

改廃されれば元店主だが、その元店主の再出発の道は険しいものがある。なにしろ新聞しか知らないのだから潰しが効かない。インターネットなどの時代の波も関係がない。

だから、やっぱり新聞関係の仕事しかできないのだ。拡張員になったものもいる。他紙の専業員になったものもいる。

ただ一つ言えることは、他の業種で成功した人は見たことがない。
ラベル:新聞販売
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2011年11月15日

読売新聞の内紛について

最近(11月中旬)、テレビのワイドショーでは読売新聞の内紛を取り上げない日がないくらいだ。ことの発端は読売ジャイアンツの清武球団代表が記者会見を開いたことから始まる。

新聞業界に長く携わってきたものとしては、読売新聞の印象はよくない。固定の読者を拡材(新聞を購読してもらう代わりに読者に配るサービス品)で持って行かれたことなどを数え上げればきりがないからだ。

また、読売新聞は読者に渡す拡材が半端ではない。ビールに米、商品券や電化製品まである。こちらとしては太刀打ちができない。一応、その地区での取り決めがあるが、読売新聞の場合は平気で無視してくる。

どんなことをしても読者を獲得するぞという姿勢が違うのだ。そんな姿勢だから発行部数1000万部が達成できたのか?発行部数が1000万部もあったから、どんなことでもしなければ維持できなかったのかは定かではない。

知り合いにも読売の販売店のものは多数いるが、その中で改廃になったものも何人かいる。改廃になった後にわかることがある。それは、新聞が予想以上に余っていたということだ。

昨今、ネットや週刊誌を賑わしている「押し紙」かもしれないし、自分で余分に仕入れなければならない事情があったのかはわからないが、実際の読者の部数以上に新聞を仕入れていたことは確かだ。

新聞の販売店と発行本社では、立場がまるっきり違う。販売店の方が圧倒的に弱い。「気に入らなけれは、辞めてもらって結構です」と平気で言う。

この体質は、どの銘柄でも同じようなものだが、読売が特にひどいように思われる。

今回の読売の内紛の中で、渡邊会長の過去の発言を聞いたが、選手会会長の古田氏に「たかが選手」と言ったり「わしを誰だと思ってる、無礼者」とかいう発言があった。

勘違いも甚だしいが、読売の販売店もナベツネが辞めたら押し紙がなくなるかもというものもいる。読売新聞は発行部数が一人の独裁者の裁量で決まっているのだろうか?常識では考えられない。

今回の清武代表も桃井オーナー、ナベツネも社会部出身の新聞記者である。社会悪を追及し、記事にする新聞記者が球団経営などするから今回のような騒動になるのではないだろうか?

まして、読売のように新聞記者が販売の実権を握っているから、新聞が世間から見放されることになるのではないか?








ラベル:読売新聞
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2011年11月10日

新聞拡張員という生態系(7)




靴のなかにも隠していないのなら、今日は読者から新聞代を預かっていないのだろうと思ったが、大きな間違いであった。

販売店に帰ってくる途中にある神社の石垣に隠していたのだ。これはかなり後になって問いただしたときに白状した。

こちらとしては、憎めない所があるだけに呆れるだけである。

しかし、この単発のSという拡張員、突然、非業の死を遂げるのである。

いつものように自転車に乗って販売店に向かっていた。まだ数時間はかかるので、途中にあるいつも立ち寄る酒屋でワンカップを買うために、かなりスピードを出していたのだ。

国道の下り坂でハンドルを取られ、ガードレールを飛び越え、川の側面の石垣に顔から突っ込んでしまった。

すぐに救急車で運ばれたが、脳挫傷で予断を許さない。意識不明のまま数日が経過した。いよいよ手術となったが、立ち会う家族もない。正確に言えば、家族はいるのだが、縁を切っているので、そちらにお任せしますということなのだ。思えば、かわいそうな境遇であったのだ。

医者の話だと、手術しても回復する見込みはなく、よくて失明。悪ければ命が持たないという。結局、その数日後に息を引き取るのだが、最後の言葉は、手術のときに麻酔が効き始め、薄れゆく意識のなかで発した「看護婦さん、新聞1ヶ月だけお願いできませんか」というものだった。

この一言で、後々語り継がれる拡張員となったのである。
ラベル:新聞拡張員
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2011年11月08日

新聞拡張員という生態系(6)




この単発のSという拡張員。これで憎めないところがあるのだ。

なにぶん1ヶ月の契約カードしか取らないので、読者のなかにはめんどくさがってその場で新聞代金を渡してしまう人もいる。

拡張員に金を渡せばどうなるか?もちろん販売店には報告しない。しかし、販売店は月末になると読者のところへ集金に行く。「めんどくさいから拡張に来た人に渡しましたよ」となる。こちらは「申し訳ありません。手違いでした」と謝るしかない。

すぐに単発のSがポケットに入れたことはわかる。

次に拡張に来たときは、帰ってきたときに「そこでジャンプしてみろ」と言ってみた。「チャリチャリ」と音がするではないか。ポケットから出せというと、申し訳ありませんと言いながら、新聞代金と同じ金額を出した。

その次に来た時も「そこでジャンプして見ろ」と言ってみたが、今度は音がしない。さすがに懲りたかと思ったが、そうではなかった。靴のなかに隠していたのだ。

単発のSにとって、1ヶ月分の新聞代金をせしめるのは重要なことなどだ。自転車に乗って次の販売店に向かう道中に、ワンカップを買わなければならない。

次に来たときは、靴を脱がしてみたが新聞代金は入っていない。単発のSの方が上手だったのだ。
                      つづく


ラベル:新聞拡張員
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2011年11月06日

新聞拡張員という生態系(5)



この単発のSという拡張員の移動手段は自転車なのだ。どんなに遠くでも自転車で移動する。
半日でも一日でも自転車をこぐ。数時間自転車をこぐと酒屋に立ち寄りワンカップを呑む。
そして、目的地に向かう。また数時間自転車をこぐと酒屋に立ち寄りワンカップを呑む。
目的地に着くまでこれを繰り返す。

本人はこれが日常なので苦にならないのだ。そして、販売店にたどり着き、拡張を始める。
これも自転車で出かけ、案内はいらない。

ある日、いつもどうり自転車でやってきた単発のSは、いつもどうり自転車で拡張に出かけて行った。

夕方になり、数枚の契約カードを持って帰ってきた。相変わらずすべて単発である。しかし、自転車で出かけたはずなのに、歩いて帰ってきた。事情を聴くと自転車がなくなったという。盗まれたのかと聞くと、盗まれたのではなく、なくなったという。

どうも話がよくわからない。本人を車に乗せ、最初に向かった家に行ってみると、そこに単発のSの自転車があるではないか。

本人は、最初に拡張に行った家の近くに自転車を置いたという記憶が、まったく欠如しているのだ。

これくらいならまだましな方で、乗っていった自転車と違う自転車で帰ってきたこともある。

                     つづく
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2011年11月05日

新聞拡張員という生態系(4)



それから数分後、やっと玄関から出てきたが拡張は出来ていなかった。こちらとしてはその方が安心なのだ。もし、拡張が出来ていたなら刺青をチラつかせ脅したに決まっている。

何件回っても同じことの繰り返しで、玄関先から怒鳴り声が聞こえてくる。

何とかして早めにお引き取り願わねばならない。販売店としては、奥の手を出さざるおえない。
つまり、本当は拡張できていないが、出来たようにして契約カードを書くのである。
これをすれば、実際に読者と契約出来ていないのに、拡張員に拡張料を払わなければならない。販売店は自腹を切り赤字になる。

その奥の手を使ってでもお引き取り願いたかったのだ。次の日も入店する予定だったが、担当員に言って断ってもらった。

当店の話ではなく他店の話だが、拡張に行った家の軒先でポケットからカッターナイフを取り出して、お客さんの目の前で鉛筆を削りだした輩もした。

今だと警察に通報されるだろう。なんとも無茶な時代であった。

ほんとにいろんな拡張員に出会ったが、1か月のカードしか契約してこない拡張員がいた。
新聞業界で1か月の契約カードを単発というので、単発のSと呼ばれていた。

お客さんが1年間購読しますと言っても1か月で契約してくる。伝説になるほど強烈な拡張員であった。
                     つづく


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2011年11月04日

配達中の出来事(1) 発砲事件



長年、新聞業界に携わっていると、いろんな出来事に遭遇する。

オートロックのマンションでは、時間帯によってロックが解除されるところがある。4時から4時30分までは、ロックが解除されて、階上まで上がって、個別に配達ができるという仕組みだ。

いつも時間を気にしながら配達するのだが、この日は様子が違っていた。パトカーが数台並んでいる。鑑識らしい車も止まっている。かなり騒然としているのだ。

しかし、こちらとしてはマンションの中に入って配達をしなければならない。警官の一人に事情を聴くと、このマンションの近くで発砲事件があり、犯人がまだ逃走中であるという。

これは大変なことだ。まだ配達が残っているし、途中で犯人に遭遇したらどうしようなどと考えたが、とりあえずこのマンションの配達をしなければならない。

警官にマンションの中に入れてくれるように頼んだが、犯人がどこに潜んでいるかわからないのでダメだという。それなら一緒について来てくださいと頼んだところ、やっと了解してくれたのだ。

このとき防弾チョッキというものを初めて見たのです。一緒にエレベーターに乗り最上階に行く。そこから配達をしながら降りてくるのだ。

最上階に着きエレベーターを降りるときは、もし犯人が居たらと思い緊張したのですが、防弾チョッキを着た警官と一緒だから心強い。

エレベーターのドアが開き無事に最上階に着いた。早く終わらせようと思いながら一件目の家の玄関のポストに新聞を入れ、次の家に向かおうとしたときに気が付いた。

防弾チョッキを着た警官が後ろから着いてくる。エレベーターを降りたばかりだから犯人が後ろにいるわけがない。おそらく警官もこのような状況に慣れていないのだろう。

警官に前を歩いてくれるように頼んでなんとか無事に配達を終えたのでした。




posted by トモノリ at 10:39| Comment(0) | 配達中の出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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